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審美歯科

他院で「八重歯を抜いてセラミック矯正をしましょう」と言われました。抜いても大丈夫ですか?

「八重歯を抜いて、セラミックで並べましょう」
「削ってセラミックを被せれば、短期間で綺麗になります」
このように提案され、不安に感じてご相談に来られる方が増えています。

結論から言えば、“健康な八重歯を抜いてセラミックで並べる”ことは、基本的におすすめしません。

なぜなら、八重歯(犬歯)は単なる「出っ張った歯」ではなく、
顔のバランス・噛み合わせ・表情筋の動きにとって非常に重要な歯だからです。
一時的に見た目を整えるために抜いてしまうと、後から取り返しのつかない問題を生むことがあります。
>>セラミック治療の症例はこちら

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① 八重歯(犬歯)は“噛み合わせの要”

犬歯(八重歯)は、歯列の中で最も根が長く、骨に深く埋まっています。
その役割は、「歯のガイド役」です。

私たちが横に顎を動かしたとき、犬歯が他の歯を守るように誘導してくれます。
この“犬歯誘導”があることで、奥歯に余分な力がかからず、歯や顎関節を守る役割を果たしているのです。

もしこの犬歯を抜いてしまうと:
• 噛み合わせのバランスが崩れる
• 顎関節症や肩こり・頭痛を起こしやすくなる
• 奥歯や前歯がすり減りやすくなる

というように、機能的トラブルが一気に増えます。犬歯は歯列の中で最も重要な“ガイド歯”です。
(The role of canine guidance in occlusion. J Prosthet Dent, 2003)

② セラミック矯正で「見た目だけ整える」危険性

セラミック矯正とは、歯を削ってセラミックの被せ物で歯並びを整える治療のことです。
軽度の出っ歯やすきっ歯を短期間で改善できる場合もありますが、
本来の噛み合わせや歯根の位置を変える治療ではありません。

特に「八重歯を削って被せて並べる」という方法は、
• 健康な歯を大きく削る必要がある
• 神経を取るリスクが高い
• 将来的に歯の寿命を短くしてしまう
といった重大なデメリットがあります。

見た目は一時的に整っても、長くは持たないことが多いのです。
削合量と神経生存率の関係:生活歯の過剰切削による失活率が高い
(Pashley DH. J Prosthet Dent. 1989;61(4):556–560.)

③ 本当に「抜かずに」整える方法はある

もし八重歯が気になる場合、本来まず検討すべきは矯正治療(ワイヤー矯正・マウスピース矯正)です。矯正治療は時間はかかりますが、歯を抜かずに、歯根の位置ごと正しい位置へ移動させることができます。

また、最近では・目立たないマウスピース矯正(インビザライン)・部分矯正(前歯のみ)など、期間を短縮できる方法もあります。

大井町フラミンゴ歯科では、“削って隠す”のではなく、“動かして整える”審美治療を推奨しています。

④ 八重歯は“美の象徴”でもある

実は、八重歯は顔全体の印象を柔らかく見せるという側面もあります。
特に日本人の顔立ちでは、軽い犬歯の丸みや位置が、笑顔を立体的に見せることも多いのです。

「無理に抜いて真っ直ぐな歯並びにする」ことで、
顔の立体感や表情の自然さが損なわれてしまうケースもあります。

見た目の美しさとは、「歯が真っ直ぐなこと」ではなく、その人の顔立ちとの調和にあります。
大井町フラミンゴ歯科では、その調和を最も大切にしています。

⑤ 院長からのメッセージ

八重歯を抜いてセラミックで並べる
短期間で「綺麗な歯」に見せることは確かに可能です。
しかし、その代償として一生ものの大切な歯を失うリスクを伴います。

歯を抜けば二度と元には戻りません。そして削った歯も、寿命が短くなります。

私が強くお伝えしたいのは、
“見た目だけを治すセラミック治療は絶対にしてはいけない”ということです。

大井町フラミンゴ歯科では、
「できるだけ歯を削らず、抜かず、自然な美しさを作る」ことをポリシーとしています。
歯並びを整えたい場合は、まず矯正治療で歯を守る選択肢を検討してください。

その上で、最終的にセラミックで仕上げることが、機能的にも審美的にも本当に“美しい治療”です。

結論

八重歯(犬歯)は噛み合わせの要であり、
安易に抜いてセラミックで並べることは絶対に避けるべきです。

見た目を整えるだけの治療は、数年後に「噛めない」「歯がしみる」「歯ぐきが下がる」など、
取り返しのつかない結果を招くことがあります。

まずは矯正で正しい位置に歯を動かし、必要に応じてセラミックで微調整する。
それが、美しさと健康を両立する最も安全な治療法です。

■ 参考文献
1. Pashley DH. J Prosthet Dent. 1989;61(4):556–560.
2. The role of canine guidance in occlusion. J Prosthet Dent. 2003.
3. Kokich VG. J Esthet Restor Dent. 2007;19(2):85–93.
4. Sailer I. J Dent Res. 2017;96(1):33–41.

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