右下の歯の根管治療後、再発を繰り返し治療選択に相談に来られた患者様(40代女性)
- インプラント相談集
右下の歯に数年前から違和感があり、治療をしないといけない事は分かっていたが前医で「抜く可能性がある」と言われ、抗生物質と痛み止めで痛みをごまかし続けていた患者様(A・U様)【40代女性】
右下の奥歯が痛くて、別の歯科を受診されたそうですが、「この歯は抜かなければいけません」と言われてしまい、抜いた場合の治療法にはどのようなものがあるのかを知りたく、当院に相談にいらっしゃいました。
患者様情報
年代・性別 40代女性
ご相談内容 セカンドオピニオン 右下の奥歯に痛みがあり薬でごまかし続けていたが限界になり、他院で抜歯と宣告され、抜いた後はどのような治療法があのかを相談したい。
レントゲン

「歯を抜かなければいけない」歯科医師にとって歯を抜く事は日常的な処置ではありますが、患者様にとっては大きな問題です。
歯を抜くことになってしまった場合、まずしなければいけない事は抜いたあと、どのようにその部分を補わないといけないか、を考える治療計画です。
無計画に抜いてしまい、当該部位を放置してしまうと、口腔内崩壊のはじまりになってしまう可能性があるからです。
初診の診断
- パノラマレントゲン撮影
- CT撮影
- 問診
歯科医師
桒水流
こんにちは!歯科医師の桑水流です!
本日はどのようなお悩みで来院されましたか?
右下の奥歯が膿んでしまい、前の医院でこの歯は抜かなければいけないよ、と言われたんですが抜くのが嫌だったので、抗生物質をもらいごまかし続けてきたんですが、違和感が限界になり、知り合いにフラミンゴ歯科を紹介され相談に来させていただきました。
患者様
歯科医師
桒水流
そうでしたか。御相談にきていただきありがとうございます。まずはレントゲンを撮って調べてみましょう。
よろしくお願いします。
抜く事はある程度覚悟できているので、抜いた後にどんな選択肢があるのか詳しく教えてほしいです。
患者様
歯科医師
桒水流
検査お疲れ様でした。
確かにだいぶ膿んでしまっていて、再度根管治療をするのは難しそうですね。
これは抜くしかなさそうです。
抜歯前提で説明をさせていただいてもよろしいですか?
そうですよね。
お願いします。
患者様
歯科医師
桒水流
抜いた後なんですが、そのまま放置してしまうと奥の歯が前に倒れてきたり、
上の歯が下に落ちてきてしまう可能性があります。
そのため補綴といって抜いた部分を補う治療が必要となります。
選択肢としては主に3つありまして、一つめはインプラントです。
こちらはチタン製のネジをいれて歯を作ってしまうやり方です。
インプラントの最大のメリットは、
・隣の歯を削らない
・噛む力が天然歯に最も近い(80〜90%以上)
・骨の吸収を抑えられる
という点です。
実際、10年以上の長期生存率は90%以上と報告されています。一方で、
・外科処置が必要
・費用がかかる
・全身状態によっては適応できないという制約もあります。
2つめはブリッジです。
抜けた歯の両隣を削って橋をかける方法です。
比較的早く固定式にできる反面、健康な歯を削る必要があるという大きなデメリットがあります。長期的には、削った歯の寿命を縮めてしまうこともあります。
3つめは入れ歯です。
入れ歯の一番のメリットは、
体への負担が少なく、比較的短期間・低侵襲で作れることです。
一方で、デメリットもあります。
・噛む力は天然歯の30〜40%程度
・ズレやすい、違和感が出やすい
・バネがかかる歯に負担がかかるという特徴があります。
「しっかり噛みたい」「違和感なく過ごしたい」という方には、物足りなさを感じる場合もあります。
説明ありがとうございます。
入れ歯は取り外しが大変だし、他の歯を余計に削りたくないのでインプラントを選びたいです。
患者様
歯科医師
桒水流
わかりました。
では次回精密検査から開始しましょう。
よろしくお願いします。
患者様
まとめ
歯を抜く前に、その後の治療計画を決めておくことはとても大切です。
なぜなら、歯を抜いた瞬間から周囲の骨は少しずつ痩せ、隣の歯は倒れ、噛み合わせが変わり始めるからです。事前に計画を立てておけば、骨の保存処置や適切なタイミングでの治療が可能になり、将来の選択肢を狭めずにすみます。「抜いてから考える」より、「抜く前に考える」ことが、長く健康なお口を守る一番の近道です。